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サウンドパーツ開発部品(グリッドチョークなど)/アンプ資料室/『WE300Bを作る』を別ページに独立@〜D連載中

サウンドパーツの真空管アンプ

音楽を聴くことのみ徹底追究したサウンドパーツのアンプ

≪サウンドパーツの音質に対する考察≫

『音が良い』アンプやスピーカーと言っても「音」に基準など無く、好みが人それぞれで異なる以上「良い音」は無数に在ります
私たちプロとは「買って頂く」立場なので
専門誌の著作のように「音が良い」を毎号どの記事も繰り返す「万人受け」は通じず
一人一人のオーナーが満足されるものを作らねばならない宿命を持ちます
でも著作にはある種の権威づけだけで、事実はアマチュアに飛びついて貰えるような予算の制約などもあるので
実際に本当に音楽愛好者に満足して貰えるようなアンプやスピーカーは作れず、市販キットもその延長線に在ります
コストを切り詰めても、根幹を成す出力トランスなどにはそれなりの予算も必要なので、著作で作るコピー製品には限界があります

一方、AUDIOを自認するにはヴィンテージならマッキン/マランツ/JBL/タンノイ/アルテック
現代ならアキュやエクスクルーシブやB&Wを持たねば何となく他から認められない…との感覚があるようです
つまり日本中に溢れるこれらの機器に大枚を払えば標準以上の『良い音』のハズです
リッチな方ならスグにも揃えられるそれらは、本当に音楽を奏でてくれるのでしょうか
マネキン肌・演奏者は横一列に並んでいるだけ・感情面で伝わってくるものが無い
そんな音楽なら高級ラジカセでも再現できるのです

日頃からより良い音を求めて精進し、多くの方のご意見とかオーディオ仲間からのアイディアにも耳を傾け
無数の実験と時間を経て多数のオーナーのご満足を得られるまでに至ったサウンドパーツの製品
真剣に良い音楽ソフトを聴けば、聴くほどに真価を発揮します
音楽ソフトには今まで聴いたことない部分や表現が含まれていたのです
他の製品との比較される「修羅場」を何百もクリアしてご愛用頂き
今のサウンドパーツが存在しています


一方で専門誌が自作派の「受け」を狙ウ目的だけで作った<直熱三極管>ブーム
古典真空管には職人の魂を感じるような素晴らしいものもありますがそれはコレクターアイテム
何でも三極管なら優れている…と思うのは大間違いで音が淡泊なだけの球も多く
時代の要求で性能を追求して生まれた多極管も用法を工夫すれば実に音楽表現に優れるものがあります

ところが大出力を得る目的で作られた著名メーカー製プッシュプルは往年のマッキン/マランツのコピーばかり…
マッキン/マランツの真髄は「凝った出力トランス」なのですからコピー製品は『似て非なるもの』に過ぎません
しかもアメリカ的発想は性能とパワー競争だけの音楽性を競ったものとは言い難く
何台買い、何台作ろうとも『満足』にはほど遠いのです

サウンドパーツは83
年に真空管/パーツ専門店として富山市で創業
32年間のアンプ製作数は1300台も軽く上回り、中でもプリアンプが半数近くを占めます
全ては一人で製作する手配線のアンプ、主力アンプのトランスも経験豊富なメーカーの手になる専用特注品です




画像はプリアンプ<Love Five>フルバージョンの内部です
茶色いコンデンサーの幅は約30ミリで数年前に生産を終えたPanasonic製アルミ箔型、金属膜がメッキと同じ蒸着型とは音のクォリティがまるで違います
長い経験から音質面で十分配慮しスペースにも考慮した部品の使い分け、カラゲ配線、ハンダも鉛フリーの銀・銅を含む特注品

≪家庭で音楽鑑賞を愉しむのにピッタリの良いアンプをとは……≫

アンプ自作マニアに製作例が多い≪三極管シングルアンプ≫は比較的少ない投資で簡単に作れるので人気が有って当然です

サウンドパーツも『シングルアンプこそ最良の管球アンプ』という三極管シングルアンプに傾倒した時期があり
WE300Bシングルアンプは著名な『91型』回路だけでも130台以上を作りました
シングルアンプは球の個性を試すには絶好であり素直な音質も魅力です
でもアマチュアが「製作意欲」を満足させるための手段としてはシングルが最高でも
メーカーがその音質=楽器や声を本当にナマナマしく=再現させ、音楽リスナーのために作るにはもっと上の質を狙わねば存在意義がありません


他方メインテナンス業務でWEKlangfilmなど映画・スタジオ業務用アンプの音質にも惹かれるものがありました
それはアンプ設計者・製作者の立場から見た回路や部品、優れた特性への興味もさることながら
「声と楽器」の再生に関して名俳優やミュージシャンを納得させ、一方では聴衆を魅了した音色だったと容易に想像できます
黄金時代の映画界は、例えばMGMではミュージシャンとダンサー8000人を丸抱え…というカネ掛け放題
音声機器にも現代オーディオ界など足元にも及ばない予算を掛けることが許されました
俳優やミュージシャンから『これは私の声ではない』『俺の楽器の音ではない』と言われるような器機は淘汰されます
そんなアンプやスピーカーこそ、特性だけを誇る現代AUDIO製品よりも「声と楽器」をナマナマしく聴かせるのです


サウンドパーツが初期の数年にハマった3極管シングル(SE)アンプ
今は貴方がハマっておられるかもしれませんが敢えて申します
それは
良い性格のトランスと部品で構成さえすれば
家庭で十分なパワーもあり音の立ち上がりやキレも良いものです
つまりシングルアンプは回路が単純で
稀少な古典三極管へのこだわりという点では一つの選択肢
但し原回路のヒストリーを考察しないで専門誌の著者の作品や旧泰然とした回路にコダワルと音も『旧い』ものになります
『旧い』の定義とは…中域が充実して聴きやすくゆったりとして声が良い…という程度のもので「当然」です
サウンドパーツの<KR/PX25シングル>は当店唯一の直熱三極管のシングルアンプ
最新技術を盛り込んだ100μコアトランスを採用
シングルはコアの磁化が起きるのでファインメットはフツーの2倍のコア材でも低域では不利
かといってフツーの300〜350ミクロン・コアでは音は鈍重で「情報」として重要な小音量時がまるでダメ
完成品として大きなコスト差の無い100ミクロンコアの採用で低域も良く高域は実に爽やか…
大容量コンデンサーによる電源部
フィラメント点火はスイッチング電源(エネルギーロスが小さいので発熱でも有利)
グリッドチョークによる出力管の長寿化や音質の向上
…そこまで腐心してこそシングルアンプは存在価値があります

ではサウンドパーツのプッシュプルアンプの音質はどうでしょうか

 多くのプッシュプルアンプは音質が「マネキン肌」で演奏者は横に並んでいるだけ…と云う印象
演奏者の意気込みとか臨場感は伝わらず、リスナーはメロディを追うだけになります
原因は…「多重負帰還」・高い動作電圧・AB1級動作・中味のプアなトランス等々…
それらの欠点を知り尽くしたサウンドパーツのアンプは
演奏者の意気込み・奥行き方向に広がる音場表現・微妙なニュアンス・伝わってくる感情…を体感して頂けます
シングル構成のアンプよりも上手く、スピード感でも勝るのです
サウンドパーツの<Pushi-Pull>の音は<自然食>…つまり会話の邪魔にならず音量を上げてもウルサクない
名演奏や歌声に時間の経過を忘れ、アレもコレもと聴きたくなる…気持の高揚があります

 ナゼ他の多くのプッシュプルアンプと差があるのか?
WE
モニター用<133A>/Telefunken<V69a>やKlangfilmのプッシュプルを原点としているからです

この2台に共通するのが初段も出力段もプッシュプルで構成する『ダブルプッシュプル』という回路
理論上も歪は極端に少なく、ヒアリングでも奥行きの表現が上手くて大変自然な音色があります
当時の出力トランスや回路技術から負帰還=NFBも軽度に掛けて特性を良くしています
最大パワー付近まで全く騒がしくなくて≪楽器やヒトの声の再生≫が一味も二味も違います
サウンドパーツがご家庭でフツーに使える同じ考え方で同じ回路のアンプを製作するためには
入力反転用チョークと云う部品の開発が必要でした
入力反転チョークを使うとシンプルな構成で特性も音も良いPush-Pullアンプがとても簡単に作れます
サウンドパーツ開発のこの部品は、自作マニアへの方も多く採用され「良さ」と簡単さが実証されています

 
ファインメットに代表される新材料トランス・コアや巻線技術、それに使用部品も当時より格段に優れる現在
「良き時代」のプロ機の『思想』はそのままで更に優れたアンプが作れるのです
50年代後半のオーディオ黎明期マランツ・マッキンは「消費者向け」特性/パワー重視の大量生産品
楽器の音と声の再生…と云う観点では明確に映画界・スタジオ用などのプロ用アンプには劣ります
音楽表現に優れるサウンドパーツのパワーアンプは全て
『ダブルプッシュプル』NON-NFBアンプです
さらに下記の回路図をご覧ください
サウンドパーツが2013年春から採用のプッシュプル
⇒プレート固定抵抗がプッシュ用チョークとなり、コレ以上シンプルな回路はない!

新採用のドライバ―段用プッシュプル専用プレートチョークは音の伸び・奥行の定位感と躍動感が素晴らしい
※出力管用GCH-60を固定抵抗にしても有効です
データ上も当然ながら全く歪感の無い音楽の楽しさを実感させるもの
シンプルな回路構成中に唯一<足し算>をしているのが出力トランスへのセンターチョーク
A級動作を完璧にするセンターチョークはWEの技術
今のアンプに生かしても奥行表現などでは有効です



市販プッシュプルの欠点とは
そのほとんどが<リークムラード型>という回路で構成されています
少々解説明が長くなりますがここで判り易くその宿命的欠陥を解説しましょう
パワーアンプは原則として1Vの音楽信号が入った時に最大パワーになるよう設計します
どの出力管も多くの使用例があり、300Bなら60〜80V・EL34なら25〜35Vのドライブ電圧を要します
単純にはアンプの信号入力を300Bなら60〜80倍、EL34なら25〜35倍に増幅してやれば最大パワーに達します
ところが<リークムラード型>は必ず増幅2段で構成しますから250倍〜1000倍もの有り余る利得となり
そのままでは超高感度アンプとなることからNFB/負帰還で前述の必用な倍率まで落します
NFBはアンプのダンピングを良くしたり、特性改善に一定の効果があります
またNFBを掛ける前の「裸特性」が歪みの多いものであってもかなり是正します
実際<リークムラード型>は初段がシングルで、それは歪を生じる要因にもなります
そこで2段目のプッシュプル「位相反転段」で、ワザと逆位相に歪ませて初段と歪の打消しを図っています
でもそれは理想的動作であり、アンプ完成初期だけ完璧に動作しても経年で狂ってしまうのがほとんどです
また安直な設計から元々その歪打消し効果そのものがイイ加減なことも多いのです
しかしNFBは、ほぼ上手く是正しますから大変好都合なのです
では何も云うことは無いじゃないか…オっとそうは上手く行きません
NFBと云う技術には音質からみて失うものも多くあって「交流理論」だけでは成立しないのです

それは「余計に稼いで/多く返す」ために情報量も減ってしまうコト…測定では判らない要素です
「情報量」には奥行きの要素・演奏の周囲の情報・本信号に付随している微信号が含まれています
アンプのダンピング特性が良ければ音の切れ味が良くなる…と云うのはウソです
DF/ダンピングファクターは多ければ良いのではなく、スピーカーとの相性の要素です
例えばウーハに必然の高域カットのコイルを入れたらその抵抗分で計算上DFは大きく落ちます
数値だけが一人歩きする余り意味のないもの、大型スピーカーなら1ケタ台の数値が適正でしょう
結局<リークムラード型>は安直な設計を許す「毒を以て毒を制す」…方法です
NFBは特性の改善に効果的でも≪音を良くする≫…要素ではありません
サウンドパーツの<完全Wプッシュプル>は
初段球に適切なゲインの球を選んで出力管のスイング電圧を得ると同時に位相反転もやってしまいます
初段からプッシュプルですから歪はシングルに比べて格段に少なく、大振幅時ほど効果があります
しかも出力管用グリッドチョークを併用しますので、その磁気結合から得られる特性は
初段のプッシュプル動作に多少の偏差が生じたとしても出力管には均等なプッシュプル信号を送り込みます

多極管の出力管はUL/ウルトラリニア結合として三極管並みの良い裸特性の部分で使っています
初段球には三極管を用いますから、2段構成では出力管との間で歪の「自動打消し作用」も働きます
出力トランスには二次巻線抵抗値の小さなものを特注してDFを適正値にしています
以上からアンプに入力された情報は「何も足さない・何も引かない」的に大切に増幅されています
素材に良い構成部品を選び、動作ポイントを熟慮と経験値から「良い音」を探すのです
その結果は安直設計⇒NFB…とは異なるナマナマしさの溢れる音質となり
歪み成分も少ない大変聴き易いものとなるのです


それは印刷とスクリーンで見る景色が異なるように、奥行きと実在感の表現の差となって表現されます


  ≪Love Music≫シリーズ・アンプ 

パワーアンプは
プッシュプルには
Love One≫と≪Love Threeがあります
さらに
≪Love Three≫シリーズはボディ共通で出力管にPX25/EL34/E130Lの3種や6550/KT88も選べます
≪Love Three≫には現在最高の出力トランス…FINEMET大型コア出力トランスを標準で搭載
奥行き表現に優れた<完全A級・センターチョーク内蔵>モデルが標準です
一聴すれば判る一般のプッシュプルアンプとは全く異次元の音楽表現力を有しています

プリアンプは
最新の
Love Fiveに至るまで3世代の歴代プリ・ベストセラー製品としてこだわりがあり
プリ製作600台超の実績から
Love Fiveはサウンドパーツのプリアンプ『最終到達点』と考えています
LCR型イコライザー」はアナログ盤の再生の最良の方式、心臓部のインダクター(コイル)が他では作れません
CD/DAC
用に本格的なバランス入力もある真空管プリアンプも世界中に存在しません

増幅系の入り口に位置するプリアンプ
プリでスポイルされた音はシステム全体からは当然出ないのです
いつもパワーアンプに信号を送り続ける心臓部<ライン部>に高級スーパーパーマロイ・コア出力トランスを採用
真空管たった1段で構成されるので他のプリのような2段NFB型やSRPP出力機とデジタル臭の無さでは段違い
しかも出力トランス方式は出力の低インピーダンス化と真空管の持つエネルギー圧縮化で「力と自然感」を両立させます

サウンドパーツのアンプに他の真空管アンプの「真似」は存在しません
真空管には、真空管固有の音の良い電圧/電流配分と云う重要な要素があります
専門誌の著作の多くも「ベストの電圧/電流配分…」というコトに着目し詳しく述べている例はありません
まして市販アンプの設計を見ると、余りに無頓着で熟慮した痕跡は皆無に近いのです
WE300BとかPX25等々…優秀な出力管がその前段の音を『増幅』している意識が無いとイイ音などありません
サウンドパーツの1200台製作実績と云う圧倒的な経験から得られたノーハウは
「真空管の最良の用法」と電源部への考察です
実際には無用な最大パワーを少し犠牲ににしてでも最適の球のオペレーションで動作させる…
同じ真空管を使っても『真空管アンプはどれも同じ』では決してありません


『音楽を聴く道具』を提供することを絶対の信条としています
≪オーディオ≫はヒトによっては蒐集であり、珍しかったり高価な機器の保有も自慢の対象となります
美しくて希少で高価なものを持ちたい…心理を否定しませんが
音楽鑑賞はリッチな方の特権ではありません
このイズムはサウンドパーツの極めて「原価率」の大きな価格構成にも反映させています

オーディオ・ファンの原点として音楽の再現性を最大の目標としていることだけは変えないで欲しいのです
本当に音楽の好きなヒトが望むものは音楽シーンの再現が限りなく「らしい」こと
製作者自身、音楽を聴くときに「求めるもの」が在って、聴けば好きかそうでないか…の判断は明確で
他に納得の行くものが無いので自身作るほかなく
いつのまにか40
年以上自作し、29年以上プロとして追究して来た帰結の製品として現行製品があります
製作者として好きなジャンルはJAZZ60%クラシック40%、楽器ならピアノ・サックス・圧倒的にヴォーカル≪声≫…です
ここ数年前から微力ながら「コレは…」と思うミュージシャンを支援/応援しています


<パワーアンプ>

サウンドパーツのプッシュプルアンプは<Love Threeシリーズ>として3種があります
KR製 PX25
Tungsram  E130L
Svetlana EL34WC
の搭載機を選べます

どのプッシュプルも使用する球の最も「美味しい」部分…つまり電圧と電流配分を優先し、パワーだけを追究してはいません
またE130LもEL34も「ウルトラリニア結合」という裸特性が極めて三極管に近い動作の無帰還アンプで音がイキイキしています
音質面で多極管が古典三極管に劣る…と云うのは専門誌や多くの盲信から出た根拠のない説・流言で
多極管の美点を求めて電圧・電流配分などを追い込み、回路を究めた記事やアンプは無く、サウンドパーツでは
淡泊で美しいことに終始しがちな直熱三極管の音に「豊穣さ」や「色気」を加えた感じを得ています
特にE130Lは東欧で音声用に開発された、特性的にはEL34とKT88の中間的な存在で世界で唯一サウンドパーツだけがアンプとしています
E130Lの呼称は、この球が1万時間の高信頼管であることを表し、音質はEL34の華麗さに低域のエネルギー感を加えたものです
E130Lアンプは僅かな改造でいつでもEL34/KT88/6550などのアンプに改造が可能
EL34のアンプはそのままでKT88/6550に差し替えでき、どのアンプも現在の健康度をテスターでチェックできる端子があります




画像はE130L球 同じボディでKR/PX25もEL34も構築でき、EL34アンプは6550などと無改造で互換性があります




画像は初期出荷のものです

回路がシンプルゆえにワイアリングも単純に見えます
実際には配置を凝縮し端子板を上手く使っているのでそのように見えるのです
青いコンデンサーは米国Musicap、アルミ箔膜にメタライズを密着させた理想のもので音質は滑らかそのものです
右のコイル2個は<センターチョーク>でA級定電流動作を選択した時に奥行き感や音の明瞭感が加わる独自のものです
最新のプッシュプルの回路がこれ
<Love Three>には市販アンプには無い≪ファインメット≫コア出力トランスと
100ミクロンカットコア出力トランスのバージョンが選べます
この豪華な仕様からは考えられないお求め安い価格です
生き生きした躍動感とエッジの効いた低域に爽やか高域、何と言ってもナマナマしいのが特徴です
ファインメット・コアは全体を通じての品の良さ・声などの自然感と情報量が最大の特徴
100μ(ミクロン)コアはキレ味と低域のバランスが特徴です

いずれのトランスも創業時からお取引のある<テクトロン>製
他の部品も25年以上の長いお取引先の強い協力体制の下サウンドパーツ製品のクォリティと価格が維持できています


 <Love Three>E130L/EL34> 

新たに開発したドライバー段用プッシュプルチョークを標準装備するバージョンが新価格となりました
<ファインメット63VA出力トランス>
PX25/440000円 
EL34/360000円 E130L/370000円

※ドライバ―段に高信頼球E80cc採用…オプション設定6000円高


出力トランスのコアとは…
サウンドパーツのオリジナル出力トランスには最高級と云われる2種のコアを採用しています
ファインメット・コアは約23μ厚のアモルファスを鍛造して焼きなまし18μ厚にしたもの
その結果、更にヒステリシス特性が「立った鋭い特性」となり
応答性が他のコアに比べて格段に優れ、巻線技術でもロスが少なく情報量の多さが自然感を伴います
その表現力と低域表現やツブツブの情報量は目を瞠るものがあります
高価ゆえに、良さを知っていてもファインメット出力トランスを他のメーカは採用しません
サウンドパーツがロープライスで販売しているのでとても太刀打ちできないのです

今までEL34の良さを知らずに軽んじていた方も低域の良さ・楽器と声の再現性の良さに驚かれるしょう
ピアノでは指が鍵盤を叩く「ゴトゴト」とハンマーが弦を打つ音がキッチリ分離して判り
爽やかな高域はペットやバイオリンや声楽も澄みきって伸び伸び表現し、痛快ですらあります
全ての楽器の奥行き方向の存在感・実感を伴うライブの雰囲気は最高です
スタジオ録音では室内のエコー成分と基音とが明確に分離して心地良く愉しい
それはWプッシュプルに<センターチョーク>回路という極めて贅沢な構成を採用した恩恵です
この回路の原点はWE製の旧いプッシュプルアンプですが、現代アンプに採用した例はありません
≪Love Three≫では使用する真空管の「音色の良い部分」を得るための電圧/電流に腐心しています
意味の無いパワー重視や必要以上の特性を求めると失うものも一杯あるのです
逆に言えば、特性とパワー重視で設計されたアンプでは未体験の音質がソコに存在します

サウンドパーツのパワーアンプの表現力の高さは最近急速に認められ、多くの受注を頂戴して「ご支持」頂いております
お手持ちの球やKT88/6550での製作等も特注品としてお受けしております




プリアンプ≪Love Five

――情報量が自慢/多くのバリエーション
――
≪Love Five≫
今年4月にデザインを一新して、多くの皆さんから強いご支持を頂戴しています
アナログ再生派には理想のイコライザー…LCR型フォノイコライザー搭載機でも40万円を切り
しかもMCトランス内蔵・バランス入力対応・バランス/RCAの2系統出力・超高級ボリューム
実は輸出でもご好評、プリ出荷600台超のノーハウが生きる最高級プリです



 コンパクトながらも信頼度抜群の部品を使用した最高級真空管プリアンプです 
真空管プリアンプの多くがマランツ7型/マッキントッシュC22型のコピーか類似回路なのに対し
アナログ派には最高級LCR型フォノ・イコライザーを搭載
ライン部(送り出しアンプ部)は今では珍しい出力トランスを搭載するプロ仕様です
出力トランスは15〜70000Hzの広帯域で、本来のエネルギーを削がずに圧縮してパワーアンプに送ります

 プリアンプとは 
プリアンプは意外にご理解されていない部分もありますので少し詳しく述べましょう
プリアンプ/コントロールアンプは次のセクションで構成されます
・<RIAAカーブ>で録音されたアナログレコードを補正するフォノイコライザー(EQ)回路     
・フォノEQの出力やCDやチューナーなど外部からのハイ入力を選択し音量をコントロールする部分
・パワーアンプに選ばれたソースを送り出すラインアンプ(またはフラットアンプと呼ぶ送り出し)回路

※<RIAAカーブ>とはアナログレコードに音溝を刻む時、低域は振幅が大きく高域は小さいのでそれを補正しておき
アンプでの再生時には逆補正して録音時の再生音に戻します。各レコード会社が独自の補正をしていましたが
1955年に国際的(日本は翌年にJISで規定)に統一した約定の頭文字を取って<RIAA>
と云います

CDやFMを聴くだけならフォノイコライザー部分は必要がありません
またトーンコントロールとは、回路で最初からブースト分の利得を上乗せしておき
必要が無い時には上乗せ分を抑えておく回路ですから音質上も影響があり「シンプル思想」とは相容れません
経験から申してもトーンコントロールを使用すると或る種の罪悪感的意識もありますから採用しません


ラインアンプ部はボリュームで入力レベルを調整した後にパワーアンプに送り出す信号を
長いケーブルなどを使用されてもその影響をなるべく受けないよう
またパワーアンプが最大パワーに達する≪0dB≒ピーク約1V≫の信号電圧を、歪無く送る必要があります
しかもボリューム以降の増幅段では、ラインアンプのノイズはそのままパワーアンプで増幅されますので
ノイズも極小で半導体アンプも含めてどのようなパワーアンプにも対応する能力を要求されます
新<Love Five>では6H6nと云う強力ドライバー球+高級パーマロイ出力トランス――と云う構成
出力トランスは低いインピーダンスでの「送り」が可能で、プリに多い電源部の「揺れ」の影響も受けません
放送用などプロ仕様よりも性能の良い出力トランスは増幅信号を削ぐことなく低いインピーダンスで送ります
米国製78%Ni含有スーパーパーマロイ出力トランスは、インダクター効果でデジタル系の音も聴き易く
抜群の周波数特性を誇るだけでなく音質には透明感と共に強さを感じるエネルギー感があります
出力トランスの採用で<Love Five>はRCA出力とXCRバランス出力の2系統を標準装備します

アナログ派のためのEQ段はC/Pに優れたCR型と音質上最高とされる<LCR型>が選べます
その詳細は下記の項に詳しく解説しています



 ()アナログを中心にお聴きになる方…最高級機の「LCR型」を 

 ♪アナログを最優先される方は「LCR型イコライザー」搭載のフルバージョン機をご採用下さい
CR型」なら数個の抵抗で済む部分に12万円のインダクター(コイル)をステレオで4個用います
 その最大の特徴は他の方式に比べて「自然でリアル」と云う点で圧倒的なご評価を頂いています
奥行きの表現は元より俗に「演奏者の熱気が伝わる」とはこのことか…とも思われ
スクラッチノイズも不思議と気になりません
サウンドパーツの採用する「LCR型」は20kΩの高インピーダンス型で回路ロスの最も少ない方式
 LCR型搭載機では『MCトランスから音質を保証』する目的でMCトランス内蔵を標準とし
更にアルプス電気の最高級ボリューム「RK50型」も標準採用しています
ボリューム以降のフラットアンプも下記の「ハイ入力専用機」と同じ構成です


フルバージョン/408000円(本体378000円)の仕様
<入力系>
フォノ入力1/MC&MM対応・CD入力2(RCA入力1系統/XLRバランス入力1系統)・AUX入力2系統
MCトランス内蔵・LCR型EQ搭載・RK50 ボリューム

<出力系>録音出力 
プリ出力 XLRバランス/RCAノーマル出力を背面スイッチにて選択

CR型EQ搭載機…RK50ボリューム付き/XLRバランス入力付き/
286000円(本体264820円)
・オプションMCトランス内蔵40000円高
ハイ入力専用ラインアンプ部のみ…RK50ボリューム搭載/XLRバランス入力付き
219000円(本体202900円)
・バランス入力なし203000円(本体188000円)

 (2)CDもアナログもお聴きになる方CR型」イコライザー搭載機を 

往年のあの「名機」達を必ず上回る音質です
真空管プリではサイテーションが採用して当時のアナログ通人を唸らせた「CR型」イコライザーを採用
サウンドパーツが基本としたのはテレフンケンの真空管マニュアル掲載の回路でした
イコライザー回路は「LCR型」ほどこだわってはいなくても
他のプリよりも数等優れる独自の「低インピーダンスCR型」です
 マッキン・マランツ等市販プリのほとんどがNFB型、真空管にはEcc83/12AX7を用います
Ecc83は1段で60倍ものゲインが有って60倍×2段は「稼ぎ過ぎ」、その分はNFBで調整されます
平面的で『人肌』よりも冷ややかで物質的なマネキン肌を感じるのがNFB
NFBは歪みの減少効果を謳うものの情報量の欠落も感じ、「サシスセソ」が強まる傾向を否めません
音楽には必要な奥行き感の表現力はLCR型を知ると至ってプアです

 Love Fiveのイコライザー段にはEcc85/6AQ8を用いています
この球の魅力「内部抵抗が低くゲインは大きい」という特徴を最大限生かしています
マランツ/マッキンが採用する音質面ではイマイチのカソードフォロワー段も省略できます
 フルバージョン機は最新の高級オーディオ機すら採用に躊躇する高価な<ALPS/RK50>ボリューム
更に最新鋭の小型ステップ式抵抗直列型の優秀なローコストバージョンを加えました
左右の偏差も少なく音質も十分優れています

 (3)CD優先の方に…XLRバランス入力の機能が付加できます 

♪CD等「ハイ入力専用機」⇒⇒CDの情報量が増えるだけでなくデジタル臭やキツさが一掃

 CDなどのデジタル臭をその大切な信号内容のロス無しに真空管増幅でもっとエネルギーを与え
優秀な出力トランスで300Ωの低く強力な「送り出し」をするのが
伝送にも大へん良い結果を生むと考え、多くの実績でそれは広く認められました
出力トランスは米国製高級コア材料の[スーパーパーマロイ]採用のサウンドパーツ自慢の特注品
15Hz
から70kHz以上までフラット(0dB)という理想的な特性です
「美味しい信号1ボルト」をパワーアンプにロスなく送るのが至上命題のプリでは
外見だけが立派な直流を流す大きなコアとニッケル45%程度のパーマロイ/トランスよりも
米国製ニッケル78%スーパーパーマロイ/トランス+優秀なアルミ箔コンデンサーとの組み合わせが
器機のデジタル臭を排して高効率で「微に入り・細に亘る」情報を伝達するのです
全ユーザーが情報量の増加と聴き易さ=真の音楽表現力を認められる…データには出てこない真実です
※78%ニッケル=スーパーパーマロイ/コアはDCを流すと磁化されますのでコンデンサーでDCをカットします

 ♪オプション/「バランス入力」機能とは

高級CD/DACからのXLRバランス出力に対応できる管球プリでは世界で唯一の優れた機能
2ホット/3ホット」のいずれの出力にも対応できます
バランス入力再生は情報量の増加と高域の爽やかさ、奥行表現も加わって音量を上げるのが心地よく
デジタルが不得手とするトランペット・バイオリン・ソプラノの高域での印象が各段に良くなります
<Love Five>プリアンプは

「アルプスRA50型」高級ボリュームと新開発のステップ式直列抵抗型ボリュームを選べます
一般にボリューム開度角150度…つまり「12時」の位置は実際には僅か15〜25%程度の抵抗値
つまりどの入力を選んでも100kΩのボリュームなら75〜85kΩもの抵抗を必ず通ってきます
高級なCDプレヤーをプアなボリューム付きプリで聴くよりも、高級ボリューム付きプリを選ぶべきです



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サウンドパーツ開発部品(グリッドチョークなど)アンプ資料室/『WE300Bを作る』を別ページに独立@〜D連載中